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上野なる末の櫻もよしとみて着流し歩く人ともしめる
花も末の風情をたのしむ人もあるやらんと、所用でたづねた上野での嘱目です。
石段の似顔絵描きのうしろよりためつすがめつ見てたのしめる
公園口の名物でせうか。三四人それぞれに繁盛してをりました。彼らそれなりに人間通にはなつてゐるかと特徴のつかみどころの適確さに感心もし苦笑ひもしながら
にせゑかきを冠に
西風吹きてせせらぎいささ笑まむ日のかぎろひ燃えぬ君とあへる日
隠し句とはかけはなれた初恋の思ひ出のごときものになつてしまひましたが、これ私個人の体験とは交渉なき偽の恋歌といふべきでせう。
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