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2007年4月 9日 (月)

よのうこき

ほの煙る空ゆ鳥らの食みこぼす花八重となり選挙果てしか

統一地方選挙も落ち着くところに落ち着く結果になり途上の論議もさしたる実りを得ぬやうでしたが、却てこれが健全なる世の動きかとおもひつつ一首。

天に向けいななく馬をかたどれる噴水めぐり人ものしづか

この「人」は単数なるか複数でよいかなどとつまらぬことを考へますが、私が絵描きとして作る場合は単数でその人の寂寥感を際立たせる具として奔馬の噴水を使ふでせうか。かかる世の動きにはぐれた人をも念頭に本日は

よのうこきを冠に

よろこびて伸びゆく花を歌ひ上げこの天地に君いざなはむ

2007年4月 6日 (金)

にせゑかき

上野なる末の櫻もよしとみて着流し歩く人ともしめる

花も末の風情をたのしむ人もあるやらんと、所用でたづねた上野での嘱目です。

石段の似顔絵描きのうしろよりためつすがめつ見てたのしめる

公園口の名物でせうか。三四人それぞれに繁盛してをりました。彼らそれなりに人間通にはなつてゐるかと特徴のつかみどころの適確さに感心もし苦笑ひもしながら

にせゑかきを冠に

西風吹きてせせらぎいささ笑まむ日のかぎろひ燃えぬ君とあへる日

隠し句とはかけはなれた初恋の思ひ出のごときものになつてしまひましたが、これ私個人の体験とは交渉なき偽の恋歌といふべきでせう。

2007年4月 4日 (水)

はるねさめ

寝覚め聞く三番鴉電車の音部屋をとよもす常のあけくれ

頬杖の目はつれづれに眺めんか辛夷過ぎ花も散り際なるを

かやうの環境にかやうにしだらに暮らしてをります故本日は

はるねさめを冠に

はかなくも流寓にありてねむる日をさげすまずゐて芽生えやさしき

春のおとづれはいかなる非人情の者にも恵み与へてやまぬものでせうか。その恩恵の前につくづく恥ぢうなだれる思ひすることしばしば。

2007年4月 1日 (日)

まちあはせ

老い母の車椅子押し渡り行く子も銀髪か清澄橋に

彼岸中日の前々日にかく詠んでから、ぱたりと歌が出なくなりまして更新が空きました。事情はお察し下さい。

頭より足の先まであらためてゆきかふ人の塒おもふや

これ悪い言葉でいへば「値踏み」といふことになりませうか。数限りない人に会ひ、外見でその信用度悪くいへば利用価値を推し量らねばならぬ職務ですので。

かうしてあまたの待ち合はせをこなしゐる自分をネタに

まちあはせを冠に

又も来し縮れ毛の子とあらそはず果て無き夢の世界語らむ

中に無用の議論をふつかける若者もゐます。しかしその若さはかへりみて羨ましい。

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